【閲覧注意】数奇な運命を歩んだ幼い姫君の呪い 雁姫様の鏡

時代は不明だが、幼くして嫁ぐことになったお姫様の伝説が残る小さな村に伝わる遊び「雁姫様の鏡」。田舎の村にはこのような古くからの言い伝えが残る地域が数多くあります。

大昔の伝説は、時に恐怖の世界へと誘う。

ジャンル:洒落にならない怖い話

長さ:★★☆☆☆

怖さ:★★★★☆

悲しき姫君の伝説 雁姫様の鏡

昔修学旅行中に先生から聞いた怖い話。

先生が小4まで住んでいた町はど田舎で子供の遊び場と言ったら遊具のある近所のお宮だったそうだ。
そのお宮には元々祭られている神様とは別に雁姫様と言う幼い姫君が祭られていた。
雁姫とは昔ある藩からある藩へ幼くして嫁いでくるはずだった姫なのだが嫁ぐ道中で病により亡くなりこの地に葬られたらしい。

ところでこの土地の子供達の間では「雁姫様の鏡」と言う遊びが流行っていた。
内容は雁姫役の子供を中心に数人で円を作り手を繋いで歌いながらぐるぐる回る「あーぶくったった」の様な遊び。
歌の歌詞は姫役と周りの子で歌うパートが異なっていて確かこんな感じだったと思う。

周りの子「1つお進みください雁姫様」

「ここはどこぞ?」

周りの子「ここは常世でございます」

周りの子「2つお進みください雁姫様」

「ここはどこぞ?」

周りの子「ここは浄玻璃鏡の間」

周りの子「3つお進みください雁姫様」

「ここはどこぞ?」

周りの子「ここはうつし世鳥居の間」

そう歌い終わると姫役の子は12を数えその間に他の子は逃げたり隠れたり。まあ一種の鬼ごっこだわな。
でその遊びには1つルールがあってお盆と姫の命日にはやってはいけなかった。
でもお盆はともかく姫の命日が2月とか12月とか曖昧で命日はあまり気にせず皆遊んでいたそうです。

その日は冬とは言えぬ程暖かい日で先生は友人達とお宮の境内で駄菓子をつつきながら漫画の回し読みをしていました。
暫くして駄菓子も無くなり漫画にも飽き先生達は「雁姫様の鏡」をして遊び始た。
一度目は友人Aが鬼(姫)、次はB、次は先生と何事も無くいつものように楽しく遊びは進められて行ったのですが異変はCが姫役になった時に起きました。
Cが12を数えている内に先生とBは一緒にお宮の階段の裏側に素早く潜り込んで息を潜めていました。
その間AをCが追いかけているのを見て2人してほくそえんでいたそうです。
暫くするとAとCはお宮の裏側へ消えていきました。始終AとCの楽しそうな悲鳴が聞こえます。

どれ位そうしていたでしょうか?先生とBはいつまで経ってもCが見つけに来ないので痺れを切らし外へ出ました。
もう賑やかで楽しそうなAとCの声が聞こえません。
先生はさては2人して先に帰ったなと思ったそうですがそうではありませんでした。
突然後方からBの耳を劈くような悲鳴が聞こえました。先生は急いでBの元へ駆けつけました。
そこではCが蹲って何やらぶつぶつ喋っています。
先生はどうしたのかとCの肩に手を置くとその瞬間Cがもの凄い勢いで振り返り先生を突き飛ばしました。
振り向いたCを見て先生は絶句しました。Cの顔が歪んでいる・・・いいやあれはもう1つの顔が重なっているような異様な顔
次の瞬間Bが大声で「逃げろ!」と叫びその声で正気を取り戻した先生はBと共に全力疾走で近所の民家まで逃げたそうです。

さてその後なんですが先生とBは逃げ込んだ民家から家に連絡して親に向かえに来てもらい
事の一部始終を話したのですが全く信じて貰えなかったようです。
それもこれもその後AとCは何事も無かったように其々の家に帰宅し後日2人して先生とBの家を訪ね

何で先にかえっちゃうんだよ心配したんだぜ」といつもの元気な姿を見せたからでした。
その後先生は東京に引越し何時しかその地域の子供達とも疎遠となったのですが
先生は今でもはっきりとCの歪んだ顔とつぶやいていた言葉が忘れられないそうです。

さぶらいびと・・・うしろみたち我も共に・・はかなくともてなされしに・・・

参考:NAVERまとめ

雁姫様の鏡 解説

ネットでずいぶん調べたけど雁姫様についての伝説は見つけられなかった。

恐らく古い伝承で、その土地にしか伝わっていないのであろう。地元の人たちも姫の命日を把握していなかったことが伺えるので、相当古い話だと思われる。源氏物語に似たような一説があるので、最後の言葉から予測して貴族政治頃の話であろう。

姫の命日が伝わっていなかったため、「命日にやってはいけない」と言う禁忌に偶然触れてしまい、姫が憑依したと考えるのが一番しっくりくる。

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