養鶏場の怪異!恐ろしいものが生まれる謎の卵

沼地の跡は「ケガレチ」と呼ばれ風水的にもスピリチュアル的にも良くない土地であるとされている。沼地には社を建てて何かを封印している場所も珍しくない。

今回の話は、そんな沼地跡に作られた養鶏場で起きた怪異について語られた不思議で不気味な話である。

ジャンル:田舎にまつわる怖い話
怖さ:★★☆☆☆
長さ:★★☆☆☆

養鶏場の怪異!恐ろしいものが生まれる謎の卵

俺が子供の頃、母方の祖父が養鶏場をやっていた。

祖父が死んで今は人手に渡ってしまったが、まだ祖父が元気だったころ、夏休みのたびに遊びに行っていた。

どういう経緯だったか前後がはっきりしないのだが、俺が手に卵を持っていて、そして祖父がこう言った。

「それは神様だから渡しなさい」

祖父に卵を手渡すとき、「ギョロ」という、音というか、気配のようなものが卵の中で動いて、それに驚いた俺は落としてしまった。
割れた卵から真っ黒い毛のようなものが見えて、それを祖父はすぐに踏みつけた。
嫌な音がした。

俺はその出来事を気にしていたらしく、その次か、次の次の夏あたりに祖父が教えてくれた。

この養鶏場があるあたりは、むかし沼がちだった土地で、なにかの神様を祭る社があったらしい。祖父の先代が土地を買い取った時に、その社を裏の山に移した。

それ以来、ごくまれに無精卵の中に奇妙なものが混ざり始めたそうだ。
それはどういうものなのか、祖父は教えてくれなかったが、『神様』なのだと言う。

俺はそれを聞いて、やたら怖くなって体が震えた。
今にして思うと、『それは神様で、そして殺す』という文法が怖かったのだと思う。
『悪霊だから、殺す』と言われれば、納得したかもしれないのに。

祖父の葬式の日、出棺の最中に鋭い笛の音が響いた。
まわりにいた全員が耳を塞いで騒然となったけど、俺はなぜか心のつかえが取れたような気がした。

説明できないが、納得した。
ごめん。わけわかんないな。

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